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9月29日

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自民党の総裁選で、まさかの

安倍晋三の再選。

だから自民党はダメなんだ、と

思わずにはいられない、酷い人選。

今の東アジアの微妙な状況を

顧みることなく昭和初期の日本軍の

価値観を信奉する意味を顧みる

こともない男を擁立することによって、

日本の国益に多大な

損害を与える選択をよくもしたと

呆れるしかありません。

 

こうなってはやむを得ません。

小沢一郎以上に、なぜ安倍晋三が

日本の首相にふさわしくなく、

危険なのかを再度まとめて

おかなければなりません。

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まず、2006〜7年の安倍政権時代の彼の方向性への危惧を書いた絵日記へのリンクから。

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私の中で、彼の評価は定まっています。他者の意見に耳をかさない国家主義者。個人の価値より国家を上とし、国民が国家に仕えるを当たり前と考える。

国が栄えるためなら、所得格差も管理の行き届かない原発も、武器の製造輸出も当然あるべきと考え、それらについて国民の意思を聞くつもりはない、

という横暴な姿勢です。彼の首相時代、「教育基本法の改正」についての公聴会において、文部科学省の関係者を会場に集めて、予定どうりの答弁を

させて民意を作為したことや、彼の集めた教育審議委員会は、メンバー召集の段階で、彼の意見に沿う人間だけを集めたことなど、

“話し合う”ことで互いの意見の擦り合わせをする意味を、全く理解しない人間であることを露呈しています。

歴史認識においても、過去の日本の行為の正当化ばかりを主張。つまり彼は、現在の日本のリーダーがおかれている立場を理解しようとした

試しがなく、他者や他国の気持ちなどまったく無視して自分の物差しで物事をすすめることに躊躇せず、当然それらがうまくいくはずもなく、墓穴を掘る。

今の日本の置かれた状況は非常に厳しく、普通の人なら、リーダーの座を譲られても「自分にその大任ができるかどうか躊躇する」ようなポジションだと

思うのですが、自民党総裁選後のテレビ出演では、「俺、また選ばれたぜ」といった自信満々の顔でよくも恥ずかしくなく出てこれる、と思います。

 

かつて故後藤田正晴氏とのインタビューを終えた佐々木毅氏は、政治について次のように話していました。

「権力を動かす場合、なんでもない草原で車を走らせるような心境で動かすのではなく、

切り立った崖に挟まれた隘路を慎重に走らせるのにむしろ近い感じが伝わってくる。

(略)

これは裏を返せば、諸々の「主義」に対する警戒感という特徴になると思われる。

当然のことながら、「主義」は権力行使に必要な自制を無視し、しばしば暴走を許容することになるからである。

もっと平たい言葉でいえば、いろいろな「行き過ぎ」がそこから派生してくる。

従って、原理主義的な政治家は一国のリーダーにはなれないといった見通しも出てくることになる。

(略)

しかし、こうした「行き過ぎ」を実際に防ぐためにはどうしたらよいであろうか。

大勢に付和雷同し、「長い物に巻かれろ」といった振舞いを繰り返すだけでは、「行き過ぎ」は助長されることはあってもチェックはできない。

その意味で、後藤田さんは異論の大切さと不義に対して抵抗する気質の大切さを語っているように見える。

 

まさに、安倍晋三は、今の東アジアの緊張した政治状況においても、それらを感じる感性もなく、自分の“主義”を唯一の価値のようにして

“なんでもない草原で車を走らせるような心境”で政権につくことができる無神経な男だと思います。

野田政権は評判が芳しくないですが、国内ですら価値観の異なる様々な意見のすり合わせに苦心しているようにみえます。

原発事故による福島の惨状をみれば、国民世論としては、原発ゼロを求めたいところですが、目先の利益の追求が目的の経済界は猛反対。

社会的弱者の救済を考えれば、社会福祉の財源を潤沢に確保したいところですが、税収が減り続ける中での財源確保は至難です。

そうした異なる見解という両岸の絶壁の間を慎重に走ることを、野田総理はなんとかこなしていると思うのですが、

ここで草原を自由にドライブしようとする安倍晋三を本当に首相の座に再び座らせることに国民の皆さんは賛成なのですか?

 

あい変わらず彼はまわりなど見えてないのでしょう。

もし、彼が再び首相の座に返り咲くことなどがあれば、少なくとも、日本は東アジアで孤立していかざるを得ないと思います。

彼は、日本国内のナショナリストの支持は得られても、国際的に通用する人物ではないからです。

価値観の異なる他者の意見を受け取ることが出来ず、異なる2つの意見をすり合わせる知恵を知らず、グローバル化の進む国際社会で

いったいどのようにして価値観のことなる様々な他国とうまくやっていくつもりでしょう?

 

太平洋戦争での日本の敗戦の原因のひとつは、日本の指導者が、アメリカなど相手国の経済力や戦力を具体的に知ろうせず、

自らの思い込みや国内事情だけで物事を判断していたことにあると思います。

 

アニメの宇宙戦艦ヤマトは大好きな私ですが、本物の大和はその「俺のチ○ポはお前のよりデカい」と言わんばかりの時代遅れの巨砲巨艦主義で

自己満足を得るには良かったですが、実際の戦闘では何の役にも立たなかったことは、日本人なら記憶の隅に置いておくべきことです。

 

世界を見ることのできないリーダー、話し合いで双方が納得できる着地点を探れないリーダーは願い下げです。

安倍晋三はどの項目にも全く適合せず、ただ、日本国内しか見ることのできない国民を自己満足させられるだけの存在でしかありません。

刻々と変化する世界情勢の中で日本の置かれている立場を理解し、異なる価値観の人々とも共存していけるリーダーを願ってやみません。